東北、田舎、美食住

仙台から秋田県鹿角市に移住した私の雑記ブログ

スナックに行きたい

 「スナック」というと、世間一般ではどういうイメージがあるのだろうか。

10年もスナックで働いてきたサヤヤブには、もはやイメージも何もない。が、分かるのは「スナック」には土地の色や、働く女の子の歴史、つながりに溢れているということ。

 

5年努めた英会話講師という「まっとうな」仕事よりも、「アングラ」なスナックでの経験の方がより糧になっているし充実していたと思う。

 

 

「モテる努力」は悪いことじゃないとスナックで学んだ

 

サヤヤブが務めていたスナックは国分町で30年以上続き、当時は着物のママもいた昔ながらのスナック。結構広いからパッと見はクラブっぽい感じがあるかな。

その店のマスターが口癖のように言っていたのは「ここは夢を売る場」という言葉。お客さんはキレイでもない面白くもない女に金払うために来てくれない。もっともです。

生活感のある話をしてるとよく「そんな話すんじゃねー」って怒られた。

 

お客さんに好かれてなんぼ、もちろんお化粧もしてたし綺麗な服にアクセサリー、ヘアメイクもばっちりしてた当時のサヤヤブ。でもサヤヤブが大好きだったママから学んだ「モテる方法」はそこじゃなかった。

 

それは他でも無い、「人の話をちゃんと聞く」ということだった。

 

働き始めたころのサヤヤブは、なんていうか、くっそ生意気だったと思う。人の話も間違ってると思えば簡単に否定するし、かなり上から目線だった。だから人から嫌われることも多かった。

 

でもみんなに好かれるママを見ていたら、とにかくよく人の話を聞く。そして否定しない。もちろん遮るようなことも一切ない。「なるほど、これか」と思ったサヤヤブはすぐに実践し始めた。

 

「遮らず、否定しない」たったこれだけのことを心がけてただけで、サヤヤブはどの席でも嫌われなくなった。

 

「傾聴力」が大事だとネットでもよく見かけます。なぜ大事か?それは話を聞くことで相手が満たされるから。心を満たしてくれる相手を嫌いにはならないでしょ?

だから傾聴力のある女性はモテる。そして傾聴力を身に着けるにはホステスをするのが一番だと思う。

 

 

素直さがないまま年とった女は大変なことになる

 

若くてキレイであれば、多少生意気でもモテるし重宝される。でもそのお姫様気質のまま年を取ると、かなり大変なことになる。

 

そういう女性を、サヤヤブはスナックで何人も見てきた。ここで言う「素直さ」とは?それは、「はい」と返せるかどうか。これに尽きる。

 

その店のマスターは「女はハイと言ってろ!」とよく言ってた。なんと時代錯誤な・・・( ゚Д゚)と思ったけど、これが正解だった。プライベートではどうあれ、仕事上では絶対に必要なこと。

 

上司の嫌なところ、矛盾してるとこばっかりが目について「でもそれってこうですよね?」とか「だってこうじゃないですか」とか、そんな返事ばっかりの奴とは仕事してて気持ちよくないんだ。

 

特に若いころモテモテで、自己主張の強いオバサンは嫌われる。これはもうぜったい。だって可愛くないもの。

 

そして最近の若い子に足りない部分はここだとも思う。女性の社会進出がもはや当然で、男性と同等に意見効果も当たり前で、でもそこをちょっとはき違えてずっと年上の先輩にまで平気で口答えする子の多いこと多いこと。

 

違う仕事で言われた「権利を主張するなら義務をこなせ」にもつながる。義務を果たさずして権利ばっかり主張するのはもはや面倒な奴でしかない。

 

それが分かってから仕事上でなにか言われたら、まずは「はい」で返すように心がけてきた。とはいうものの・・・結局あーいえばこーいう性格が抜けないサヤヤブは最後までマスターに「口答えばっかすんな」って怒られたり、マスターに口答えしそうなときにお客さんに「黙っとけ」とたしなめられることが多々あったけど。

 

とにもかくにも、そんなスナックから離れて最近すこし恋しくなってきた。鹿角の場末スナックでバイトでもしようかな。